- もしもし、神様 “正しい神社”で幸せ力を高める/大川 知乃
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最近読んだ本で面白かったのが、これ。
著者は荒廃した神社を巡っては力を弱めてしまった神様を癒して歩いているんだそうだ。
魔物が跋扈(ばっこ)する境内、
隅っこに押しやられて小さくなっている神様や完全に乗っ取られ、拝殿はおろか神社そのものから追い出された神様、
体を喰われて半死半生になった神様…これらが全て、人間の想念のなせる業だという。
著者は同じお役目を持った相棒と共に神様たちの声を聞き、魔物を払って清める。
神様がしてやられるくらいだから当然、彼女たちにも魔物は害を成す。
著者は神様の声が聞けるし姿も見えるが同じように傷つけられ、まさしく満身創痍にもなる。
始め一人でやっていたそうだがやはり体調を崩して休んでいたそうだ。
それを助けたのがある男性で、彼とタッグを組んでから精力的に東京都内を中心に神社を救っていく。
まるで「キマイラ」や「陰陽師」の小説を読んでいるかのような場面が淡々と語られていくのが不謹慎ながら面白く、あっという間に読んだ。
また、「前世はない」「守護霊がついている人はほとんどいない」など、今のスピリチュアルブームにおける「常識」を覆す説を唱えるくだりなど、純粋に「へえー」と感心しつつ読み終えた。
私は昔から神話が好きで世界中の神話とつく話は片っ端から読みたい人間だが、
現代を生きる(?)八百万の神々の息吹が伝わってくる本だと思った。
その後、初詣をかねて地元の神社に参った時、著者のように「神様、お姿をお見せください」と祈ってみたが、当然ながら何も見えなかった(笑)
おしまい。
追記
地元の神社に参った際、横の摂社が戎祭りで熊手やら売っていたのを尻目に見ながら、今宮戎まで出かけた私は間違いなく罰当たりだろう…
すみません、氏神様…